基礎知識
人材派遣の雇用形態について
人材派遣の雇用形態は、大きく分類すると「有期雇用派遣」と「無期雇用派遣」の2種類があります。
いずれの雇用形態も、人材派遣会社と雇用契約を結び、人材派遣会社から紹介された派遣先企業でお仕事しますが、有期雇用派遣の場合は、雇用期間に限りのある雇用形態で「登録型派遣」に多く、一般的には3ヶ月単位で契約更新のタイミングがあります。
無期雇用派遣の場合は、期間の定めのない雇用形態で、派遣元企業に常時雇用されている状態になります。
派遣期間制限
有期雇用派遣については派遣可能期間に制限があり、原則的に派遣先企業の同一の組織単位で3年以上働くことができません。
不安定な雇用形態にある派遣スタッフの雇用を安定化のために、2015年9月の労働者派遣法の改正により新設された決まりで、
「① 事業所単位の制限」と「② 個人単位(同一組織単位)の制限」があります。
ただし、派遣スタッフが同一の事業所もしくは組織で3年以上は働くことを希望する場合、
「有期雇用から無期雇用への契約切替え」、「派遣先企業との直接雇用に切替え」などの対応により、引続き同一の職場で働くことが可能となります。
なお、以下の派遣スタッフには、例外的に派遣期間制限が適用されません。
- 1.派遣元と無期雇用契約を結んでいる派遣労働者
- 2.派遣期間が3年経過時点で、60歳以上の派遣労働者
- 3.有期プロジェクトに従事する派遣労働者
- 4.日数が限定されている業務に従事する派遣労働者
- 5.出産・育児・介護等で休業する労働者の代替として従事する派遣労働者
比較表
有期雇用派遣 | 無期雇用派遣 | 正社員 | |
---|---|---|---|
雇用主 | 人材派遣会社 | 人材派遣会社 | 自社 |
契約期間 | 原則、最長3年間 | 無期限 | 無期限(規定された定年まで) |
雇用期間 | 派遣先での就業期間 | 無期限 | 無期限 |
勤務場所 | 派遣先企業 | 派遣先企業 | 自社 |
業務の指揮命令 | 派遣先企業に従う | 派遣先企業に従う | 自社に従う |
給与体系 | 時給制 | 時給制 or 月給制 | 月給制 |
給与の支払い | 人材派遣会社 | 人材派遣会社 | 自社 |
昇給 | あり | あり | あり |
福利厚生 | 人材派遣会社の規定を適用 | 人材派遣会社の規定を適用 | 自社の規定を適用 |
採用選考 | なし | あり | あり |